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​興津びわ

 滅多に雪の降らない静岡市南部の温暖な地。駿河湾に面している山の斜面という独特な気象条件が生み出す、大粒で濃厚な甘みが特徴の由比倉沢びわや興津びわは、出荷量が少なく旬の期間が短い(6月の上旬から2〜3週間程度)ために、地元でも昔から『幻の味』と言われるほど希少価値の高い果物です。

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すべて手作業

 びわの栽培は、すべて手作業で行います。

 山の斜面の木によじ登ったり、ハシゴや脚立を使って行う仕事は、冬の摘蕾、春の摘果・袋かけ、6月の前半2週間で一気に行う収穫と選別、出荷など、実に手間ヒマのかかる仕事になりますが、美味しいと言ってくださるお客様の言葉を支えにしながら頑張っています。

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​大切にそおっと扱います

 びわの果実は非常にデリケートなため、ほんの少し傷がついてしまってもそこからすぐに傷んでしまいます。

 そのため一つひとつの作業は、果実にはできる限り直接触れないように、果実を傷つけないように注意しながら丁寧に行います。

​ 出荷準備も一つずつ薄紙に包んでパックにそっと入れていきます。

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​幻の味が消えていく?

 以前は数十軒もあったはずの興津のびわ農家は、従事者の高齢化に伴い、年々その数を減らしています。

 私が就農してから、一昨年は13軒、昨年は12軒、今年は10軒になってしまいました。このままでは興津びわは近い将来には市場に出回らなくなってしまう可能性があります。

​びわの出荷準備と収穫の様子

video by @kotori.days

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